初詣はいつまでに行くのがベスト?関東と関西で参拝期間の違いとは?マナーと注意点も紹介!

新たな年を迎えるとともに、一年の健康や幸せを祈る行事としておなじみの「初詣」。なんとなく「お正月の間に行くもの」といったイメージを持つ方も多いですが、実はおすすめの参拝期間があります。従来の習わしに沿って初詣ができるよう、いつまでに行けば良いのか、マナーや注意点と合わせて確認していきましょう。

こちらの記事では、

  • 初詣はいつまでに行くべき?
  • 初詣に行ってはいけない日はある?
  • そもそも初詣とは何をする日?マナーや注意点を知っておこう

以上3点についてご紹介します。

初詣はいつまでに行くべき?

初詣はいつまでに行くべき?

年が明けると、朝の内から気合を入れて初詣に出かける方も多いのではないでしょうか。冬ならではのスッキリとした空気は、初詣の醍醐味ともいえますね。年の始まりをダラダラと迎えることなく、シャキッとした気持ちで過ごすことで、一年間良いことがたくさん起こりそうです。

そんな初詣、誰しもが元日の内に出かけられるわけではありません。お正月であっても仕事をしている方が多いため、中には三が日を過ぎても初詣に行けない方もいるでしょう。お正月であっても働いている方のおかげで、しっかりと休める人がいることを忘れてはいけません。

まずは慌ただしくなりがちなお正月の中で、初詣はいつまでに行くべきなのかをご紹介します。

初詣は「松の内」までに行くのがベスト

初詣はいつまでに行くべきなのかは、各家庭に飾ってある「門松」を目安にすると良いでしょう。門松が飾られている期間を「松の内」と呼び、この期間は初詣に適しているといわれています。そもそも門松は年神様をお迎えする際の目安として飾られているもののため、年神様がいらっしゃる間に寺社に詣でることでご利益を得られるといわれてています。

門松に使われる松は、冬でも枯れない生命力の象徴です。これに高く長く成長する竹、新春の開花を表す梅など、縁起物とされる植物を組み合わせているのが特徴です。この門松は年神様がいらっしゃる際の目印となるため、大きさに関わらず縁起物として飾ることをおすすめします。

ちなみに、初詣はお寺・神社のいずれに参拝しても良いとされています。さらにご利益を授かりたい場合は、その年の干支に倣い、守護本尊を祀っている寺社を選ぶと良いでしょう。干支ごとに異なる守護本尊は以下の通りです。

干支と守護本尊

・子年   :千手観音菩薩(千の手によってあらゆる厄を祓う)
・丑年と寅年:虚空蔵菩薩(高い知恵を持ち優れた記憶力を司る)
・卯年   :文殊菩薩(学力向上や合格祈願を司る)
・辰年と巳年:普賢菩薩(心の安定を司りトラブルに耐えうる力を授ける)
・午年   :勢至菩薩(多様な奏楽と共に安らかな臨終を迎えられる)
・未年と申年:大日如来(宇宙そのものでありあらゆる事象を司る)
・酉年   :不動明王(災いや迷いから人々を守り正しい方向へ導く)
・戌年と亥年:阿弥陀如来(信心の深い人を極楽浄土へと導く)

関東の初詣は元日から7日まで

上記でご紹介した「松の内」ですが、関東と関西では時期が異なります。

東京を中心とする関東地方では、1月1日から7日までの間を「松の内」とし、7日を過ぎると門松などのしめ飾りを外してしまいます。そのため、初詣に行くのも7日までに終わらせておくと良いでしょう。7日を過ぎると各地でどんど焼きが行われることもあり、しめ飾りなどを燃やして年神様をお送りしています。

関東の松の内が7日までなのは、かつて江戸時代に幕府から命令があったためだとされています。空気が乾燥し火事が起こりやすい1月は、少しでも早く燃えやすいしめ飾りを外し、火事を防ごうといった考えがあったのかもしれません。

関西の初詣は元日から15日まで

7日を過ぎると早々にしめ飾りを片付けてしまう関東に対し、関西では15日までしっかりと飾られていることがほとんどです。1月15日は「小正月」と呼ばれており、1日から続いたお正月の祝い事を納める日としても知られています。15日を過ぎるとお正月ムードが過ぎ去り、再び慌ただしい毎日が戻ってくるでしょう。

そのため、関西で初詣に出かける際は、15日までの中で余裕をもってスケジュールを立てられます。元日から2週間ほど時間があるため、土日休みを使って詣でるのも良いでしょう。

関西が15日までしっかりとしめ飾りを出しておくのは、関西ならではの商人文化が所以だといわれています。お正月のお祝いムードに乗じて、商人としてしっかりと儲けを出すため、15日までと余裕をもってしめ飾りを出しておいたのではないでしょうか。

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初詣に行ってはいけない日はある?

初詣に行ってはいけない日はある?

初詣の期間はしっかりと定められているわけではないため、自分のスケジュールに合わせて無理なく参拝することが大切です。先ほどご紹介した「松の内」も一種の目安であるため、必ずこの期間に詣でる必要はありません。1月中であっても、2月以降になってしまっても、その年の健康や幸せを願って参拝すると良いでしょう。

例外として、忌中の間は初詣を避けるべきだといった考え方もあります。おみくじを引いたり、お守りを買ったりするだけであれば良いですが、お寺や神社内まで入って参拝するのは避けた方が良いかもしれません。神道や仏道では「死=穢れ」といった考え方が残っているため、身内に不幸があった場合、年末年始が四十九日に当たる場合は、初詣を避けるのがベターです。

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そもそも初詣とは何をする日?マナーや注意点を知っておこう

そもそも初詣とは何をする日?マナーや注意点を知っておこう

初詣という言葉は知っていても、毎年何の気なしに寺社へ参拝し、特に何をするわけでもなく帰ってきてしまう方が多いのではないでしょうか。せっかく初詣に出かけるのであれば、一年間のご利益を得るため、マナーや注意点を守って過ごしたいものです。

来年の初詣を意味のあるものにするためにも、これからご紹介する情報を参考にしてみてくださいね。

初詣の流れ

初詣では、特別「これをしなければならない」といった決まり事があるわけではありません。

しかし、神社やお寺でお賽銭を入れてお祈りをすること、その年の願い事にあったお守りを授かること、運勢を占い一年間の過ごし方を学ぶためのおみくじを引くことなどを中心に、せっかくの初詣をしっかりと楽しみましょう。昨年ご利益をいただいたお守りを持参し、お焚き上げをしてもらうことも大切です。

詣でる際の手順については、神社とお寺で少し異なります。これは初詣だけでなく様々なシーンで活用できるため、頭に入れておくと良いでしょう。

神社での参拝手順

  1. 神社に入る前は軽く一礼して鳥居をくぐる。
  2. 参道の中心は神様が通ると考えられているため、中央を避けて向かう。
  3. 手水舎で柄杓に水をすくう。一度すくったら再度水を足すことなく、左手→右手→口→もう一度左手→柄杓の柄の順で清める。
  4. 神前に向かい、お賽銭を納める。
  5. 鈴を鳴らし、「二礼・二拍手・一礼」行う。

お寺での参拝手順

  1. お寺に入る前は軽く一礼して山門をくぐる。
  2. 手水舎で柄杓に水をすくう。一度すくったら再度水を足すことなく、左手→右手→口→もう一度左手→柄杓の柄の順で清める。
  3. 本堂前の香炉に線香を供え、煙で邪気を払う。
  4. 仏前に向かい、一例をしてお賽銭を納める。
  5. 鐘を鳴らし、拍手はせず手を合わせて祈る。
  6. 最後に一礼をする。

初詣のマナーと注意点

初詣では着物を着て詣でる人も多いですが、必ずしも正装をしなければならないわけではありません。

しかし極端に露出の高い服や原色で目立ちやすい服などは、神仏に詣でるのにふさわしい服装とはいえないでしょう。冷え込むことが予想されるため、しっかりと暖かい服装で参拝することが大切です。

また、近年初詣で問題視されているのが「お賽銭の金額」です。多ければ多い方が良いだろうといった考えや、財布の中を軽くしたいと考える方がいるあまり、小銭ばかりジャラジャラと納めてしまうケースが多々見られます。お賽銭は神社やお寺に納めるものであり、参拝時期が終わると関係者が銀行に預けることとなりますが、小銭が多いとそれだけ手数料が取られてしまうでしょう。常に正しく神社やお寺を運営するために必要な費用となるため、1円玉や5円玉を大量に納めるのはNGです。

さらに、初詣の際は昨年お世話になったお守りや破魔矢などをお焚き上げしてもらうべく持参する方も少なくありません。遠方で授かった縁起物を、別の寺社に持ち込む方もいますが、こちらもマナー違反となることを覚えておきましょう。授かったお守りはあくまでもその寺社へ持ち込み、難しい場合は郵送などの手段を取ることが大切です。

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