宝船と雪の富士山、日の出、空を飛ぶ鷹、台にのせた茄子と枕を描いた初夢の水彩イラスト

最終更新日:2026年10月28日

初夢は元日の夜に見る夢なのか、2日の夜なのか、毎年迷いますよね。今の辞典の書き方は主にこの2通りで、2027年なら1月1日(金)の夜か、1月2日(土)の夜に見る夢です。そのうえで多くの辞典は、仕事などを始める「事始め」の2日の夜に定まったと説明しています。

縁起のよい初夢の「一富士二鷹三茄子」は、駿河国の名物を並べたという説が有力とされます。「四扇五煙草六座頭」という続きもありますが、七から先は、国立国会図書館の調べでも本に見つかっていません。

辞典と国立天文台の暦、図書館・博物館・寺社の公式の案内(2026年10月28日確認)をもとに、日付と由来、よい夢を見るための宝船の絵、宝船を受けられる寺社をまとめました。

こちらの記事では、

  • 初夢はいつ見る夢か(2027年の日付と曜日つき)
  • 2日の夜になった理由と、節分の夜だった昔の初夢
  • 一富士二鷹三茄子の意味と由来の説、続きの本当のところ
  • 宝船の絵と回文の歌、悪い夢を見たときの昔の作法
  • 初夢の宝船の絵を受けられる寺社

 
についてご紹介します。

先に結論だけ知りたい方へ

・初夢は元日の夜か2日の夜に見る夢。2027年は1月1日(金)の夜〜2日(土)の朝か、2日(土)の夜〜3日(日)の朝
・辞典の多くは、書き初めや初荷をする「事始め」の2日の夜に定まったとする。古くは節分の夜の夢だった
・一富士二鷹三茄子は縁起のよい初夢の順。由来は諸説あり、日本大百科全書は駿河国の名物を並べた説を有力とする
・続きの「四扇五煙草六座頭」は後から足されたとみられ、七から先は本に見当たらない
・よい夢を願うなら宝船の絵を枕の下に。悪い夢なら翌朝その絵を川に流す、獏に食べさせるなどの作法が伝わる

初夢はいつ見る夢?2027年は1月1日(金)の夜か2日(土)の夜

初夢は、新年に入って最初に見る夢のことです。いつの夜の夢とするかは辞典でも書き方が分かれ、デジタル大辞泉は「ふつう元日または2日の夜に見る夢をいう」、日本国語大辞典は大晦日の夜から元日の朝、元日の夜、2日の夜の夢を挙げています。

4つの説を2027年の暦に当てはめると

それぞれの説を、国立天文台の暦要項(2027年版)の曜日に当てはめると次のとおりです。

説 2027年に当てはめると 辞典の書き方
元日の夜 1月1日(金)の夜〜1月2日(土)の朝 大辞泉・日本国語大辞典が挙げる
2日の夜 1月2日(土)の夜〜1月3日(日)の朝 大辞泉・日本国語大辞典も挙げる。日本大百科全書・ブリタニカ・マイペディアは、事始めの2日の夜に定まった形とする
大晦日の夜 2026年12月31日(木)の夜〜1月1日(金)の朝 日本国語大辞典が挙げる。江戸では古くこの夜の夢を指したようだとされる
節分の夜 2027年2月3日(水)の夜〜立春の2月4日(木)の朝 日本国語大辞典が挙げ、大辞泉・日本大百科全書・世界大百科事典・ブリタニカは昔の形として書く

年越しで寝なかった夜や、夢を見なかった夜は?決まった扱いはない

「年越しの夜に起きていたら初夢はどうなるのか」「その夜に夢を見なかったら、次に見た夢が初夢になるのか」について、辞典や公的な資料にはっきりした決まりは見当たりませんでした。辞典の定義は「新年最初に見る夢」(大辞泉)、「新年になって最初にみる夢」(ブリタニカ)というものです。

もともと大晦日の夜は寝ずに過ごす習わしがあり、そのために初夢が元日の夜へ移ったとする説明もあります(百科事典マイペディア、江戸東京博物館の図書室の回答)。年越しで夜ふかしをしても、元日の夜と2日の夜は初夢の夜として残ると考えられます。

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なぜ2日の夜?節分の夜から元日、2日へと移った初夢

初夢は、はじめから正月の夢だったわけではありません。日本国語大辞典は、節分の夜から立春の明け方に見る夢の初出に、平安時代末の西行の歌集『山家集』を挙げています。立春を年の始まりとする考え方があったためで(ブリタニカ・マイペディアの「節分」の項)、ブリタニカは、旧暦では立春に先立つ朔(ついたち)を元日としたため、古くは節分の夜の夢を初夢としたと説明しています。

辞典ごとの書き方を並べると、移り変わりの説明がそろっています。

辞典 初夢の日の書き方(要約)
デジタル大辞泉 ふつう元日または2日の夜に見る夢。古くは節分の夜の夢
日本国語大辞典 節分の夜から立春の明け方の夢、または大晦日の夜から元日の朝・元日の夜・2日の夜の夢
日本大百科全書 以前は節分の夜。除夜や元日の夜に移り、やがて「事始め」の2日の夜に一定したらしい
世界大百科事典 2日が仕事始めなので、2日に見る夢を初夢とした。江戸では大晦日や元日の夜、のちに2日の夜
ブリタニカ国際大百科事典 節分の夜から大みそか・元日の夜へ移り、事始めが2日なので2日の夜の夢とするようになった

京阪は節分の夜、江戸は大晦日から元日・2日へ

江戸東京博物館の図書室(国立国会図書館のレファレンス協同データベースへの回答)と世界大百科事典の説明を、時代の順に並べると次のとおりです。

時代・地域 初夢とした夜 出典
平安時代末〜 節分の夜〜立春の明け方 日本国語大辞典・ブリタニカ
室町時代以降の京阪 節分の夜〜立春の明け方。上方にはのちまでこの風習が残った 江戸東京博物館の図書室・世界大百科事典
江戸(古く) 大晦日の夜(指したようだ、とされる) 江戸東京博物館の図書室・世界大百科事典
天明(1781〜1789年)ごろ〜 元日の夜〜2日の朝(年越しの夜は寝ない習慣から) 江戸東京博物館の図書室
その後 2日の夜 江戸東京博物館の図書室・世界大百科事典

2日は書き初めや初荷の「事始め」の日

2日の夜に定まった理由として、辞典が挙げるのが「事始め」です。江戸時代の正月2日は、書き初め・初荷・初売りなど、その年の仕事や稽古を始める日でした。

正月2日の行事 辞典の説明
書き初め 昔から1月2日に行われ(大辞泉)、仕事始め・稽古始めの一つ(世界大百科事典)
初荷 正月2日の儀礼的な初商いで、江戸時代から始まった(世界大百科事典)
仕事始め 商家の初荷・初売りはほぼ2日に一定していた(日本大百科全書)
初夢 事始めが2日であることから、2日の夜の夢を初夢とするようになった(ブリタニカ)

ただし、江戸東京博物館の図書室は「という説もあります」、日本大百科全書は「一定したらしい」と書いていて、理由を言い切ってはいません。1月2日に書き初めをする由来と、2027年の学年別の課題は、書き初めの課題の一覧と1月2日に書く由来にまとめています。

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一富士二鷹三茄子の意味|縁起のいい初夢の順と由来の説

一富士二鷹三茄子(いちふじ にたか さんなすび)は、夢に見ると縁起がよいとされるものを順に並べた言葉です。日本国語大辞典は「初夢についていわれることが多い」とし、ブリタニカは、この夢を吉とする俗信は江戸時代に生まれたとしています。日本国語大辞典が初出の用例に挙げるのは、1784年の狂歌集『巴人集』の「まさに見し一富士二鷹三茄子夢ちがへして貘にくはすな」です。

富士・鷹・茄子のそれぞれが縁起がよいとされる理由は、次のように説明されています。

夢 縁起がよいとされる理由 「駿河で高いもの」説では
富士 高く大きい(日本大百科全書ほか)。「不死」に通じる(山梨県立図書館が紹介) 富士山
鷹 つかみ取る(日本大百科全書ほか)。「高」に通じて立身出世(山梨県立図書館が紹介) 愛鷹山(足高山)
茄子 「成す」に通じる(日本大百科全書ほか)。実がたくさんなるので子孫繁栄(山梨県立図書館が紹介) 初茄子の値段

由来の説は3つが代表的。有力とされるのは駿河の名物説

日本大百科全書は「この諺が一般に流布した江戸時代中期にすでに諸説ある」としたうえで、次の3つを挙げ、駿河の名物説を「もっとも有力」としています。

説 内容 載っている辞典
駿河の名物 駿河国(今の静岡県中部)の名物を順に挙げたもの。江戸時代の辞書『俚言集覧』に、駿河の名物とする記述がある 日本大百科全書(もっとも有力)・ことわざを知る辞典
駿河で高いもの 一に富士山、二に愛鷹山(足高山)、三に初茄子の値段と、駿河国で高いものを並べた。徳川家康にちなむとされる 大辞泉・日本大百科全書・ことわざを知る辞典
縁起のよいもの 富士は高く大きく、鷹はつかみ取る、茄子は「成す」に通じる 日本大百科全書・ことわざを知る辞典

日本三大仇討ち説・駒込説・家康の好物説は出どころがはっきりしない

富士の裾野の曽我兄弟、鷹の羽の紋の赤穂浪士、伊賀越えの荒木又右衛門を並べたとする「日本三大仇討ち説」もあります。埼玉県立久喜図書館は、雑学の本『話のネタ』にこの説が載っていることを紹介しつつ、駿河の名物説などを含めて「定説はない」と回答しています。

江戸の駒込は、富士神社・鷹匠屋敷・駒込茄子がそろうことから「駒込は一富士二鷹三茄子」と川柳に詠まれました(文京区・豊島区立駒込図書館)。ただし、言葉の起源を駒込とする資料ではありません。

家康の好物を並べたという説は、『故事俗信ことわざ大辞典』も出典を挙げずに紹介しています(国立国会図書館の回答)。

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一富士二鷹三茄子の続きは「四扇五煙草六座頭」|十まであるは根拠が見当たらない

続きとして知られるのが「四扇五煙草六座頭」です。秋田県立図書館は読みを「しせん ごたばこ ろくざとう」と回答していて、「しおうぎ」とする読みは公的な資料には見当たりませんでした。

番号 言葉 読み・出どころ
一〜三 富士・鷹・茄子 日本国語大辞典が挙げる初出は『巴人集』(1784年)。江戸前期の用例もある(ことわざを知る辞典)
四〜六 扇・煙草・座頭 しせん・ごたばこ・ろくざとう。『俚言集覧』自筆本の欄外の書き込み(増補版では煙草を「多波姑」と表記)
七〜九 (ネット上の説のみ) 国立国会図書館は、インターネット上でしか見つからず、同館が見つけた中で最も古いものは2005年の情報としている
十以降 なし 本にもインターネット上にも見当たらない(国立国会図書館)

インターネット上には七から先の言葉を並べたものがありますが、本に出どころが見つからないため、この記事では載せていません。

国立国会図書館が引く『故事俗信ことわざ大辞典』は、『俚言集覧』の自筆本の欄外にある一から六の書き込みについて、「この形が広く使われたわけではなく、後に四以下を付け加えたものであろう」としています。相模原市立橋本図書館の調べでは、『甲子夜話』や『駿国雑志』の記事にも、四から先は出てきません。

扇は末広がり、座頭は「怪我ない」?意味を書いた辞典はない

扇は末広がり、煙草は煙が上へ昇る、座頭は剃髪で毛がない(怪我ない)といった説明をよく見かけますが、こうした意味を書いた辞典や公的な資料は見当たりませんでした。秋田県立図書館も、意味について書かれた資料は「見当たらず」と回答しています。

「四葬式五雪隠」など、別の続きもある

四から先には別の形もあり、「四葬式五雪隠(せっちん)」は『故事俗信ことわざ大辞典』に見出しがあります。『日本を知る事典』は、四に葬礼、五に雪隠と続けるのは、物好きが後から加えた地口(しゃれ)だろうとしています。日本大百科全書の「夢占」の項にも、よい夢として「一富士、二鷹、三茄子、四葬式、五火事」とあり、山梨県立図書館も「四に葬式、五に火事」という例を紹介しています。

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よい初夢を見るには?宝船の絵を枕の下に敷いて寝る

よい初夢を見るための習わしとして辞典が書いているのが、宝船の絵です。宝物や米俵、七福神をのせた船の絵で、デジタル大辞泉は、回文の歌を書き添えた絵を「正月2日の夜、枕の下に敷いて寝るとよい初夢を見るという」としています。台東区の下町風俗資料館の紹介も、宝船を描いたお宝絵は正月2日の夜に枕の下に敷いて初夢の幸運を願う縁起物だとしています。

宝船の絵は室町時代から。江戸では「お宝お宝」と売り歩いた

日本国語大辞典は、絵を枕の下に敷く風習は室町時代にすでに行われていたとされ、現存最古とされる絵柄は船に稲穂だけを描いたものだったとしています。

宮中では、悪い夢を食うという「獏(ばく)」の字を帆に書いた宝船が配られました。江戸時代には「お宝、お宝」と呼びながら絵を売り歩く宝船売りが、正月の風物になりました(日本大百科全書・世界大百科事典)。東京国立博物館には、葛飾北斎が描いた「宝船の七福神」が収められています(文化遺産オンライン)。

宝船に書く回文の歌「なかきよの とおのねふりの…」

宝船の絵に添えるのが、上から読んでも下から読んでも同じになる回文の歌です。

書き方 歌
ひらがな なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな
漢字かな交じり 長き夜の遠の眠りの皆目ざめ 波乗り船の音のよきかな(江戸東京博物館の図書室の調べ)

濁点をつけない31字のひらがなで書くと、逆から読んでも同じ並びになります。「とお」の字は資料で分かれ、いわき総合図書館は「十の眠り」と書いています。

いつごろの歌かははっきりせず、いわき総合図書館は、明の時代の1592年に刊行された中国の日本研究書『日本風土記』にこの歌が載っていることを紹介しています。江戸東京博物館の図書室の調べでは、この歌を3回唱えて寝るとよい初夢を見られるとされていました。

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悪い初夢を見たら?宝船を川に流す・獏・夢違え

どの夢が縁起が悪いかを並べた一覧は、辞典や公的な資料には見当たりませんでした。世界大百科事典は、地域によっては「夢は逆夢(さかゆめ)」として、夢と反対のことが起きると考える所もあると書いています。

それでも悪い夢を見たときのために、昔の人はいくつかの作法を伝えてきました。辞典に書かれているのは、次のようなものです。

作法 内容 出典
宝船を川に流す 悪い夢を見たら、翌朝に宝船の絵を川へ流す。前年の厄を流し去る意味もあった 日本国語大辞典・世界大百科事典・ブリタニカ
獏に食べさせる 悪い夢を食うという想像上の動物、獏の絵や字を使う。「バクバク」と唱えるともいう 日本大百科全書・ブリタニカ
夢違え(ゆめちがえ) 悪い夢が正夢にならないよう、まじないをすること 大辞泉・日本国語大辞典
南天に話す まっさきに南天の木に話して揺すると、難を転じられるという 日本大百科全書(夢占)

日本国語大辞典が用例に挙げる天明期の狂歌(『巴人集』1784年)が「夢ちがへして貘にくはすな」(夢違えをして獏に食わせるな)と結ばれているように、よい夢は大切にし、悪い夢は獏に食べてもらう、という考え方が江戸の人には身近でした。

法隆寺の夢違観音は、悪い夢をよい夢に替えるという観音像

奈良の法隆寺には、祈ると悪い夢をよい夢に変えてくれるという伝説から「夢違観音」と呼ばれる観音像があります。白鳳時代の国宝で、大宝蔵院に安置されています(法隆寺の公式の案内)。

初夢の内容を気にしすぎず、話のたねとして楽しむくらいがちょうどよさそうです。

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初夢の宝船の絵を受けられる寺社|郵送で受けられる所も

宝船の絵は、今も一部の寺社で授与・頒布されています。公式の案内で確かめられたものを、案内の年とあわせてまとめました(2026年10月28日確認)。2027年の正月の予定は、まだ出ていない所がほとんどです。

寺社(所在地) 授与品 時期(案内の年) 初穂料・郵送
西久保八幡神社(東京都港区虎ノ門) 初夢宝船 2024年・2025年とも12月15日から社頭で頒布 自由に持ち帰り
妙義神社(東京都豊島区駒込) 初夢寶船御札 2024年は12月25日から社頭で頒布。数に限りあり お気持ち
妻恋神社(東京都文京区湯島) 吉夢(宝船)・吉夢(七福神宝船) 通信販売で扱う(2024年10月の案内) 各500円。郵送はメールで申し込み、銀行振込の先払い。発送手数料500円(レターパックライト)
善光寺(長野県長野市) 新春宝船御朱印 2026年正月分は2025年12月31日22時から御朱印所で。なくなりしだい終了 1,000円
宇治神社(京都府宇治市) 初夢寳船 案内に年の記載なし。数量限定 記載なし(夢を見たあとの用紙の奉納は郵送も可)
五條天神宮(京都市下京区) 宝船図 毎年節分の日に授与 記載なし

五條天神宮の宝船図は、小舟に稲穂を一束のせただけの簡素な図で、神社は「日本最古の宝船図」とし、厄除け・病除けの授与品として節分の日に授けています。古くは節分の夜の夢が初夢だったことは、上の「なぜ2日の夜?」の節のとおりです。

枕の下に敷く夜も寺社で違い、宇治神社は「新年1日」の夜、善光寺は1月2日の夜の風習として案内しています。宇治神社は、夢を見たあとに宝船の用紙に願い事と名前を書いて納めると神前に奉るとしていて、郵送でも受け付けています。

近くに授与する寺社がなければ、日本銀行金融研究所の貨幣博物館が、宝船のぬり絵を印刷できる形で公開しています。

正月の七福神めぐりで、宝船の台座に福神の像を集めていくコースと料金は、七福神めぐりの色紙・宝船の違いと料金にまとめています。

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初夢についてよくある質問

Q. 初夢は1月2日の夜に見る夢ですか?

2日の夜の夢とする説明が多く、日本大百科全書・ブリタニカは、仕事始めなどの「事始め」が2日であることから2日の夜の夢に定まったと説明しています。江戸東京博物館の図書室は、天明のころ(1780年代)に元日の夜の夢となり、その後2日の夜が一般的になったと回答しています。一方で大辞泉は「ふつう元日または2日の夜」としていて、どちらか一方だけが正しいと決めた公的な決まりは見当たりません。

Q. 2028年の初夢はいつですか?

元日の夜なら2028年1月1日(土)の夜〜2日(日)の朝、2日の夜なら1月2日(日)の夜〜3日(月)の朝です。毎年、日付は変わらず曜日だけが変わります。

Q. 宝船の絵は、1日と2日のどちらの夜に敷けばいいですか?

辞典は「正月2日の夜」(大辞泉・日本大百科全書)と書くものが多いですが、世界大百科事典は江戸時代について「正月1日もしくは2日の夜」としています。寺社の案内も、宇治神社は元日の夜、善光寺は2日の夜と分かれます。受けた寺社の案内に合わせるのが確かです。

Q. 初夢は季語ですか?

新年の季語です。大辞泉・日本国語大辞典とも「新年」の季語としていて、大辞泉は小林一茶の「初夢に古郷を見て涙かな」を例に挙げています。宝船も新年の季語です(日本国語大辞典は「古くは冬」とも)。新年の季語の一覧は、冬の季語と新年の季語の一覧で確かめられます。

Q. 一富士二鷹三茄子は、いちばん縁起がよい夢の順番ですか?

大辞泉は、初夢に見るもののうち縁起がよいとされているものを「順に挙げた句」としています。ただし、ことわざを知る辞典によると、江戸時代前期の用例には「一富士二鷹」までのものや、三が決まっていない例もあり、のちに「三茄子」が加わって形が定まったとされます。

Q. 宝船の回文の歌は何回唱えればいいですか?

江戸東京博物館の図書室の調べでは、宝船の絵を枕の下に敷き、回文の歌を3回唱えて寝るとよい初夢を見られるとされていました。辞典には回数の記載は見当たりません。

Q. 初夢を見たら、誰かに話してもいいですか?

「よい夢は人に話さないほうがよい」「悪い夢は人に話すとよい」といった決まりは、辞典や公的な資料には見当たりませんでした。辞典にあるのは、悪い夢を南天の木に話すと難を転じられるという言い伝え(日本大百科全書)で、話す相手は人ではなく木です。

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まとめ

  • 初夢は元日の夜か2日の夜に見る夢。2027年は1月1日(金)の夜〜2日(土)の朝か、2日(土)の夜〜3日(日)の朝
  • 辞典の多くは、書き初めや初荷と同じ「事始め」の2日の夜に定まったとする。古くは節分の夜、江戸では大晦日や元日の夜の夢だった
  • 一富士二鷹三茄子は江戸時代に広まった言葉で、由来は駿河の名物説・駿河で高いもの説・縁起説などがある
  • 続きの「四扇五煙草六座頭」(しせん・ごたばこ・ろくざとう)は後から足されたとみられ、七から先は本に見当たらない
  • よい夢を願うなら、回文の歌を添えた宝船の絵を枕の下に。悪い夢なら翌朝に川へ流す、獏に食べさせるなどの作法が伝わる
  • 宝船の絵や札は西久保八幡神社・妙義神社・妻恋神社などで授与され、善光寺には宝船の御朱印がある。2027年の予定は各寺社の案内で確かめる

 

元日の夜に見られなくても、2日の夜がもう一度の機会になります。宝船の絵を枕の下に敷いて、よい夢を待ってみてはいかがでしょうか。

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出典:辞典(コトバンク):初夢・一富士二鷹三茄子・節分・宝船・宝船売り・回文・貘・夢占・夢違え・夢違観音・書初め・初荷、国立天文台 暦要項 2027年(国民の祝日・日曜表・二十四節気・雑節)、国立国会図書館 レファレンス協同データベース(江戸東京博物館:初夢とはいつ・国立国会図書館:一富士二鷹三茄子の続き・秋田県立図書館:四扇五煙草六座頭の読み・山梨県立図書館:由来・山梨県立図書館:続き・埼玉県立久喜図書館:由来・相模原市立橋本図書館:甲子夜話・相模原市立橋本図書館:駿国雑志・いわき総合図書館:回文の和歌)、台東区(下町風俗資料館)、文京区(文京トリビアのたまご)、豊島区立駒込図書館、文化遺産オンライン(宝船の七福神)、法隆寺(大宝蔵院)、寺社(西久保八幡神社(2025年)・同(2024年)・妙義神社・妻恋神社・善光寺・宇治神社・五條天神宮)、日本銀行金融研究所 貨幣博物館(宝船のぬり絵)

※初夢の日や作法には時代・地域・家ごとの違いがあり、記事の内容は辞典・国立天文台・図書館・博物館・自治体・寺社の書き方をまとめたものです(2026年10月28日確認)。2027年の日付は曜日を当てはめたもので、寺社の授与の時期や初穂料は年によって変わることがあります。最新情報は各寺社の公式サイトでご確認ください。