春の俳句のおすすめを一覧でご紹介!有名俳人の名前や意味もチェック!

さまざまな季語が使われ、季節を色濃く感じることのできる俳句。

こちらの記事では、

  • 春の俳句のおすすめを一覧でご紹介!
  • 有名俳人の名前や意味もチェック!

 
についてご紹介します。

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春の俳句のおすすめを一覧でご紹介!

春の俳句

 

「春の俳句」ということは、すなわち「春の季語」が使われた俳句ということになります。有名俳人のものだけでも数え切れないほどの作品がありますが、今回はその中でも特に有名なものや味わい深いものをピックアップしてご紹介します。

俳句でいう「春」は、新暦を使う現代とは異なり「1月~3月(旧暦)」のこと。まだ雪の残る寒い景色はもちろん、次第に訪れ暖かさが生命の息吹を詠んだものも多く見られますよ。

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有名俳人の名前や意味もチェック!

春の俳句

 

それではさっそく、有名な春の俳句をご紹介していきましょう。

うぐいすや 柳のうしろ 薮の前

・俳人名:松尾芭蕉
・季語:うぐいす
・意味:うぐいすが柳の後ろにいたかと思えば、今度は薮の前へと忙しなく移動している。

春の海 ひねもすのたり のたりかな

・俳人名:与謝蕪村
・季語:春の海
・意味:暖かくゆったりとした海面は、春の一日のようにどこか物寂しさを漂わせながら波が寄せたり返したりしている。

菫ほどな 小さき人に 生まれたし

・俳人名:夏目漱石
・季語:菫
・意味:なんと美しく、なんと小さく儚い菫だろうか。もし生まれ変わることができたのならば、この菫のように小さくとも美しい人間になりたい。

春や昔 十五万石の 城下なり

・俳人名:正岡子規
・季語:春
・意味:春の城下を見ていると、かつて松平家が広く納めていた江戸の世を思い起こさせる。

梅一輪 一輪ほどの あたたかさ

・俳人名:服部嵐雪
・季語:梅
・意味:梅が一輪、また一輪と花開いていくたびに、少しずつあたたかさが増してくるようだ。

梅が香に のっと日の出る 山路かな

・俳人名:松尾芭蕉
・季語:梅が香
・意味:このかぐわしい梅の香りに誘われ、太陽ですらも山から「のっ」と顔を出しているようだ。

手折らるる 人に薫るや 梅の花

・俳人名:加賀千代女
・季語:梅の花
・意味:手で折り取られても、その人の周りでかぐわしく香りを放ち続ける梅の花が感慨深い。

白桃や 莟うるめる 枝の反り

・俳人名:芥川龍之介
・季語:白桃
・意味:春の雨露が白桃の蕾をしっとりと湿らせ、枝を反らせている。

枕べに ことしの春は 立ちにけり

・俳人名:日野草城
・季語:春
・意味:長い長いと思われた冬だったが、ふと気がつけば枕元にひっそりと春が立っているように、あっという間に春がやってきていた。

白梅や ひと日南を あこがれぬ

・俳人名:石川啄木
・季語:白梅
・意味:暖かく幸せな南の地に、この北国の白梅も憧れているのだろう。

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まとめ

春の俳句

 

今回は多くの「春の俳句」の中から、特に有名なものや響きの美しいものを厳選してご紹介しました。俳句を生業としていた俳人たちが、いかに自分の身の回りの情景に思いをはせていたかが分かりますね。現代でも日常の風景に注目し、素敵な俳句を詠んでみてはいかがでしょうか。